Windows 11を使っていると、「デスクトップ」や「ドキュメント」「ピクチャ」といったフォルダが、勝手にOneDriveと同期(バックアップ)されてしまうことがあります。
- 「OneDriveの容量がいっぱいです」という警告が出る
- 「デスクトップのアイコンに変なマーク(緑のチェックや赤いバツ)がつく」

このようなご相談が、当教室でもちょくちょくあります。
「同期を解除したいけれど、デスクトップのファイルが消えそうで怖い…」
と不安な方も多いのではないでしょうか。
最新のWindows 11では、仕様が改善され、ファイルが消えることなく安全・簡単に同期を解除できるようになりました。
この記事では、絶対にファイルを失わないための「正しいOneDriveの同期解除手順」と、解除後に起きやすい「OutlookやWord/Excelのトラブル解決法」を、日々ご相談をお受けしている現役のインストラクターが分かりやすく解説します。
① 【最新版】安全にOneDriveの同期を解除する手順
それでは、さっそく同期を解除していきましょう。現在のWindows 11なら、数クリックで完了します。
画面右下、タスクバーにある「雲の形をしたOneDriveアイコン」をクリックします。
そして出てくる小さな窓の、右上の歯車アイコン(設定)をクリックします。

メニューから「設定」を選び、設定画面が開いたら、左側のメニューが「同期とバックアップ」になっていることを確認して、「バックアップを管理」というボタンをクリックします。

「このPCのフォルダーをバックアップする」という画面が出ます。ここがオンになっているものが、現在OneDriveに吸い上げられているフォルダです。

このスイッチを、今からオフにしていきます。
同期をやめたいフォルダ(この例ではドキュメント)のスイッチをクリックしてオフにするのですが、ここからが超重要な操作になります。
【超重要】ファイルの保存先→「自分のPC上のみ」を選択する!
スイッチをオフにしようとクリックすると、次のような確認画面が表示されます。ここが一番重要なポイントです!

「バックアップを停止してファイルの保存先を選択する」、をクリックした後、
「自分のPC上のみ」を選択する必要があります。
最終的に、次のような状態になったことを確認してから「続ける」をクリックします。

この操作により、クラウド(OneDrive)上にあったファイルが、自動的にあなたのパソコン(ローカル)に戻ってきます。
次のメッセージが出れば、このフォルダについては同期の解除が完了しています。

すべてのフォルダの同期を同様にオフにして完了
同じようにして、すべてのフォルダのスイッチをオフにし、それぞれ「自分のPC上のみ」を選べば、同期解除は完了です。

② 同期解除後、OneDriveはどうなるの?
無事に同期を解除できたところで、一つ知っておいていただきたいことがあります。
デスクトップやドキュメントの「バックアップ」は止まりましたが、パソコンに入っているOneDriveというアプリ自体が動かなくなったわけではありません。
エクスプローラーを開くと、左側に雲のマークが付いたフォルダが引き続き存在しています。
下図のように、「【アカウント短縮名】-個人用」と表示されていますが、これがOneDriveフォルダです。

これ以降は、「このOneDriveフォルダの中に直接入れたファイルだけが、クラウドに同期される」という、本来の使い方に戻ります。自分の意志でクラウドに保存したいものだけ、このフォルダに入れるようにしましょう。
③ 同期解除後に起きる「困った!」の解決策
「ドキュメント」などのフォルダが、OneDriveに同期されなくなった影響で、いくつかのアプリで一時的なトラブルが起きることがあります。 教室でよくあるご質問と、その解決策をまとめました。
トラブル1:Outlookが開かなくなった(データファイルが見つからない)
症状: ドキュメントの同期を解除した直後、Outlook(classic)を開こうとすると「〇〇.pst は見つかりません」といったエラーが出て開けなくなることがあります。

原因と解決策: これは、Outlookのメールデータ(PSTファイル)の保存場所が、OneDriveからパソコン本体へ移動したために、Outlookが「データが迷子になった」と勘違いしている状態です。
エラー画面で「OK」を押すと、ファイルを探す画面(エクスプローラー)が開きます。 下図のように、自分の手でフォルダーをたどって、データファイル(PSTファイル)を指定し直す必要があります。

スマホで小さくて見づらい場合は、二本指で拡大できます
ほとんどの場合、
ドキュメント>Outlookファイル>メールアドレス.pst
とたどれば、目的のpstファイルを発見でき、元通り復旧できます。
それではうまく見つからない場合や、いくつも似たようなファイルがあって、どれを選んだらいいのか分からない場合は、最初のエラー画面のメッセージをよく見ると、見つけることができますので、おためしください。

同期解除によって移動してしまった、正しいデータファイルを選択できれば、ぶじ、元通りOutlookが開くようになります。
※メールアカウントの種類が「POP」のものだけが影響を受けます。
Microsoftが発行するメールアドレスや、「IMAP」で設定されているメールだけの場合は、このような問題は起きません。
「新しいOutlook」ではこの問題は起きません
最近、「新しいOutlook」への切り替えが進んでいますが、「新しいOutlook」では、このような問題は起きません。
「新しいOutlook」について、詳しくは次の記事をご覧ください。
トラブル2:WordやExcelの「最近使ったアイテム」からファイルが開けない
症状: WordやExcelを開いた最初の画面にある「最近使ったアイテム(履歴)」をクリックしても、「ファイルが見つかりません」「移動または削除された可能性があります」とエラーになる。
原因と解決策: これもファイルの場所が移動したため、履歴のリンクが切れてしまっただけです。ファイル自体は消えていません。 「最近使ったアイテム」からは開かずに、「開く」 > 「参照」 から、パソコン内のドキュメントやデスクトップを探して、ファイルを開き直してください。一度開き直せば、次からは正常に履歴から開けるようになります。
トラブル3:WordやExcelで保存しようとすると、またOneDriveが最初の保存先として提案される
症状: Windowsの同期は切ったのに、WordやExcelで「名前を付けて保存」をしようとすると、既定の保存先がまだOneDriveになっている。
原因と解決策: Officeアプリ(WordやExcel)は、Windows本体とは別に「デフォルトでクラウドに保存する」という独自の設定を持っています。これを解除しましょう。
[ここにスクショ:Wordの「オプション」 > 「保存」画面。「既定でコンピューターに保存する」にチェックを入れる図]
- Word(またはExcel)を開き、左下の**「オプション」**をクリックします。
- 左側のメニューから**「保存」**を選びます。
- **「既定でコンピューターに保存する」**という項目にチェックを入れます。
- 「OK」を押して閉じます。
これで、いつものパソコン内(ドキュメントなど)が優先して保存先に選ばれるようになります。
④ 「自分のPC上のみ」が出なかった/押さなかった場合のファイルの戻し方(旧仕様向け)
Windows 11のバージョンが少し古い場合、同期をオフにした際に「自分のPC上のみ」という選択肢が出ないことがあります。
その場合、ファイルはすべてOneDrive(クラウド側)に取り残され、パソコン上からファイルが消えたように見えてしまいます。
または、新しいバージョンでも、間違って「OneDrive内のみ」を選択してしまった場合、同じ現象が起きて、「ファイルが全部なくなった!」と大慌てしてしまうことがあります。
この場合は、手動でファイルをパソコン本体(ローカル)に移動させる必要があります。
詳しい手順は、別の記事で解説しましたので、こちらをご覧ください。
【補足】「Windowsバックアップ」はまた別の、便利な機能です
OneDriveの同期設定に関連して、画面の右下に**「PCをバックアップする」という通知**が出てきて戸惑ったことはありませんか?


実はこの通知から始まる「バックアップ」は、ここまで解説してきたOneDriveのフォルダ同期とは、また別の機能です。 少し紛らわしいので、最後に違いを解説しておきます。
この「バックアップの開始」をクリックすると、「Windowsバックアップ」というアプリが起動し、次のような画面になります。


解説のため、展開した状態をコラージュしてつないで表示しています。
この画面を自分で出したい場合は「Windowsバックアップ」というアプリを探して起動すると、表示することができます。


この「Windowsバックアップ」は、よくOneDriveの同期とまぜこぜで解説されていますが、違うものです。活用してよい機能だと思います。
バックアップをすることにより、パソコンの買い替えや再インストール時のスムーズな設定の移行ができ、大変便利です。
いちばん上の「フォルダー」という項目は、OneDriveのフォルダ同期のことです。ただし、この画面に同期を開始する機能はありませんので、このまま進んでも大丈夫です。


それ以外の部分は、OneDriveの同期とは関係ありません。パソコンの設定や、Wi-Fi接続、保存された認証情報・パスキーなどをバックアップする機能です。


バックアップデータは、OneDriveの保存領域を使用して保存されますが、ファイルとして見ることはできません。使われている容量は、例としてあげたパソコン一台分で、推定で1GB強のようです。パソコン一台分のバックアップであれば、無料の5GBを超えることはなさそうです。
パスワードや設定内容が保存されていますので、Microsoftアカウントに不正アクセスされた場合、それらが漏洩する可能性があります。Microsoftアカウントは、使い回しでないパスワードを使用し、2段階認証をかけてください。
⑤ 【上級者向け】OneDrive自体を完全に停止・アンインストールしたい場合
もし、OneDriveフォルダの中の同期もいらない、止めてしまいたい、という場合には、その手順もあります。
「ドキュメント」「ピクチャ」「デスクトップ」の同期さえ止まっていれば、多くの場合、不便はないので、全員がやる必要はない操作ですので、こちらも別記事で解説しました。
必要な方はこちらをご覧ください。
設定が不安な方は、詳しい方のサポートを受けてください
Windows 11のOneDrive同期機能は、便利な反面、意図せず有効になってしまうと非常に厄介です。
最新のWindows 11であれば「このPCに保存する」を選ぶだけで安全に解除できますので、落ち着いて操作してみてくださいね。 また、解除後のOutlookやOfficeのトラブルも、ファイルの「本来の場所(Cドライブのユーザーフォルダ)」が分かっていれば怖くありません。
「読んでみたけれど、自分の画面と違ってよく分からない」 「大切なデータが消えてしまいそうで、自分で操作するのは怖い」
そんな時は、無理をせずお近くのパソコン教室やサポート業者にご相談ください。




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