「新しいiPadを買いたいけど、種類がたくさんあってどれを選べばいいか分からない…」 「Wi-FiモデルとCellularモデルって何が違うの?」 「Pro、Air、mini、標準モデル、結局どれが自分に合ってるの?」
そんなお悩みをお持ちの受講生様や読者の皆様から、よくご質問をいただきます。 この記事は、そんなときに説明のためお見せすることを目的とした記事ですが、皆様のご参考にもなると思い、公開いたします。
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【最初の疑問】Wi-FiモデルとCellularモデル、どっちを選ぶ?
iPad選びで最初に決めるのが、Wi-Fiモデルか、Cellularモデルかです。これには接続方法だけでなく、コストやGPS機能の違いも関わってきます。
1.1 購入時の価格
Cellularモデルは、Wi-Fiモデルよりも購入時の価格が高くなります。価格差は以下の通りです。
- iPad (A16) & iPad mini (A17 Pro): +26,000円
- iPad Air (M3): +26,000円
- iPad Pro (M4): +36,000円
Cellularモデルは中古で売却する際に高値がつきやすいですが、初期費用分を完全には回収できません。基本的には純粋な追加コストと考えてください。
1.2 GPSの有無
Cellularモデルの重要な利点は、ハードウェアのGPSチップが搭載されていることです。
Wi-FiモデルもWi-Fi電波から位置を特定できますが、精度は低く、Wi-Fiのない場所では機能しません。一方、CellularモデルのGPSは、カーナビや位置情報ゲーム、測量などの専門業務において、単体で正確な位置情報を提供します。
このGPS機能が必要かどうかは、モデル選択の重要な判断材料になります。
一部の記事で、「Wi-Fiモデルでも、iPhoneとテザリングで接続すれば、iPhoneの位置情報を利用できる」と記載されています。
当方で検証した結果、これは誤った情報であると判断します。
確実な根拠となるようなソースを見つけることはできませんでした。YouTubeなどでWi-Fiモデルをカーナビとして利用している動画は、外付けGPSをBluetoothで接続して利用しています。
1.3 データプランの月額料金
Cellularモデルは、別途データ通信プランを契約すると、Wi-Fiがない場所でも携帯電話の電波で通信ができます。以下に一例を挙げます。
表1:iPad向けデータ通信プラン比較(日本国内)
プロバイダ | プラン例 | データ容量 | 月額料金(税込) | 特徴 |
楽天モバイル | Rakuten最強プラン | 3GBまで | 1,078円 | データ無制限(最大3,278円)、使った分だけ払うので無駄がない |
IIJmio | ギガプラン (データeSIM) | 5GB | 660円 | 業界最安クラス、データ繰り越し対応 |
povo2.0 | データトッピング | 3GB (30日間) | 990円 | 基本料0円、必要な時だけデータを買う柔軟さ |
LINEMO | LINEMOベストプラン | 3GBまで | 990円 | 使った量で料金が変わるので、利用量にばらつきがある時に最適 |
ahamo | ahamo | 30GB | 2,970円 | ドコモの高品質回線、大容量で安定 |
1.4 あなたはどっち?おすすめの選び方
Wi-Fiモデルがおすすめな人:
- 主にWi-Fi環境下で使う
- スマホのテザリングで十分
- 費用を最小限に抑えたい
- 正確なGPSは不要
Wi-Fi + Cellularモデルがおすすめな人:
- 外出先で頻繁にネット接続が必要
- スマホのバッテリーを消費したくない
- カーナビなどで正確なGPS機能が必須
- いつでも繋がる利便性を重視する
iPad Pro:プロ向けの最高性能モデル
iPad Proは、最高のパフォーマンスを求めるプロフェッショナル向けの最上位モデルです。その価格は、機能が仕事の効率化や収益に直結する場合に正当化されます。
2.1 M4チップとAI
- M4チップ: 現行モデルで唯一M4チップを搭載。これにより、将来のAI機能「Apple Intelligence」に完全対応します。長期的な性能を保証する「投資」としての側面が強いモデルです。
- LiDARスキャナ: Proだけの専用機能。物体の3Dスキャンや高度なARアプリなど、専門的な作業に必須です。
2.2 ディスプレイとアクセサリ
- Ultra Retina XDRディスプレイ: 最高の輝度とコントラストを誇るOLEDディスプレイ。HDRビデオ編集や精密な色調整に不可欠です。
- ProMotionテクノロジー: 120Hzの高リフレッシュレートにより、非常に滑らかな操作感とApple Pencilの低遅延を実現します。
- Apple Pencil Pro: スクイーズ(指で強く押す)などの新機能に完全対応し、クリエイティブ作業の効率を向上させます。
2.3 こんな方におすすめ
- デジタルイラストレーター/アーティスト: ProMotionとApple Pencil Proの組み合わせが必須な方。
- ビデオ編集者/カラリスト: M4の処理能力とXDRディスプレイでのHDR表示が必要な方。
- 建築家/3Dモデラー: LiDARスキャナで現場の3Dモデルを作成する方。
- とにかく一番いいのが欲しい方: そういう場合もあると思います。iPad ProはiPadの最高峰です。
iPad Air:性能と価格のバランスモデル
iPad Airは、性能と価格のバランスに優れた、最も汎用性の高いモデルです。Proに近い性能をより手頃な価格で提供しているイメージです。
3.1 M3チップのパワー
M3チップを搭載し、多くのプロ向け作業や、将来の「Apple Intelligence」にも対応します。Proほどの最高性能は不要だが、長く使えるパワフルなマシンが欲しい場合に最適です。11インチに加え、13インチの大画面も選べます。
3.2 Proとの主な違い
Airは意図的にProとの差別化が図られています。最大の機能差は、ProMotionテクノロジー(120Hz)非搭載である点です。画面の滑らかさはProに劣ります。また、LiDARスキャナもありません。
3.3 こんな方におすすめ
- 大学生: レポート作成、研究、ノート取りまで、あらゆる学習用途を余裕でこなします。
- ビジネスユーザー: Magic Keyboardと組み合わせれば、ノートPCの代わりとして十分に機能します。
- クリエイター志望者: 本格的なアートや写真編集を始めるのに最適な一台。
iPad(標準モデル):基本の入門モデル
標準iPadは、基本的な用途に最適なエントリーモデルです。最も手頃な価格(58,800円〜)で購入できるので、お手頃です。
ProもAirもついてないので、俗に「無印(むじるし) iPad」と呼んでいるのはこのモデルです。
当店受講生様では、いちばん購入例が多いモデルです。
4.1 性能と機能
A16 Bionicチップを搭載し、Web閲覧、動画視聴、基本的なアプリの利用には十分な性能を持ちます。ただし、「Apple Intelligence」には対応しません。
4.2 コストを抑えるための仕様
- ディスプレイ: 色の再現範囲が狭いsRGB対応で、画面とガラスの間に隙間がある「非ラミネーション」ディスプレイです。ペン入力時に視差を感じることがあります。
- アクセサリ: Apple Pencil Proには非対応です。
4.3 こんな方におすすめ
- 普通に使えればよい: 動画視聴・ネット検索・地図アプリなど、「大きなiPhone」的な使い方はこのモデルで十分です。
- 子供の学習ツール: 特段、高度な機能を使わない学習用途では、手ごろでよいモデルです。
- 店舗のレジ端末: 当店でも、数世代前のこのモデルを使用しています。レジ導入コストをおさえたい事業者の方は、このモデルが最適です。
iPad mini:携帯性重視の高性能モデル
iPad miniは、高い性能をコンパクトなサイズに凝縮した、携帯性重視のモデルです。
5.1 A17 Proチップ搭載
標準iPadのA16より新しいA17 Proチップを搭載しており、「Apple Intelligence」にも対応します。これは「小さいから性能が低い」という常識を覆す、プレミアム・コンパクト機という位置づけです。
5.2 携帯性を活かした用途
約293gという軽さと8.3インチのサイズは、片手での操作に最適です。
- 現場の技術者、医療従事者、パイロット
- 店舗でのPOSシステムや在庫管理
- 出張が多いビジネスパーソンのメモ端末
- 最高の性能でモバイルゲームを楽しみたいゲーマー
5.3 こんな方におすすめ
- モバイルワーカー: 移動中の資料確認やメモ取りに最高の機動性を発揮します。
- 読書家: 電子書籍やPDFを読むのに理想的なサイズと重さです。
- 高性能なサブ機を求める方: メインPCや大型iPadとは別に、すぐに使えるパワフルなデバイスが欲しい方。
【最終結論】あなたにぴったりのiPadはこれ!
6.1 主要モデル比較表
特徴 | iPad Pro | iPad Air | iPad (標準) | iPad mini |
ターゲット | プロフェッショナル | 学生、ビジネス、万能 | 家族、教育、入門 | モバイル、読書、携帯性重視 |
プロセッサ | M4 | M3 | A16 | A17 Pro |
Apple Intelligence | 対応 | 対応 | 非対応 | 対応 |
ディスプレイ | 120Hz ProMotion | 60Hz | 60Hz, 非ラミネーション | 60Hz |
独自機能 | LiDARスキャナ | 13インチ選択可 | 最も安価 | 最高の携帯性 |
対応ペンシル | Apple Pencil Pro | Apple Pencil Pro | Apple Pencil (USB-C) | Apple Pencil Pro |
開始価格 | 168,800円〜 | 98,800円〜 | 58,800円〜 | 78,800円〜 |
6.2 あなたにぴったりのiPadはこれ!簡単フローチャート
どのモデルが最適か、簡単な質問で判断できます。
質問1: 主な用途は、プロレベルのアート制作、4Kビデオ編集、3Dモデリングですか?
- はい → iPad Pro
- いいえ → 質問2へ
質問2: 何よりも「携帯性」を重視しますか?
- はい → iPad mini
- いいえ → 質問3へ
質問3: 用途は基本的なことで、予算を最優先しますか?
いいえ → iPad Air が最適です。性能、機能、価格のバランスが最も優れています。
はい → iPad(標準モデル)
iPadはどこで買うのが一番お得?購入経路を徹底比較
iPadのモデルを決めたら、最後に悩むのが「どこで買うか」という点です。Apple公式サイトからAmazon、家電量販店まで、購入経路ごとにメリットが異なります。ご自身の状況に合わせて最適な場所を選びましょう。
Apple公式サイト・Apple Store:安心感と正規サービスの王道
「正規店の安心感」と「全ての選択肢」を求めるなら最適です。Apple製品購入の基本となる選択肢です。

- 豊富な在庫とカスタマイズ: 全てのモデル・カラーが揃い、オンラインでは刻印サービスも利用できます。
- 学割・教職員割引: 学生や教職員は特別価格で購入可能です。
- Apple Trade In (下取り): 使っているデバイスを下取りに出し、新しいiPadを割引価格で購入できます。
- 認定整備済製品: 新品同様の保証が付いた整備済製品を、お得な価格で手に入れられます。
- 安心の返品ポリシー: 14日以内であれば、開封・使用後でも返品が可能です。
- 金利0%の分割払い: 提携サービスを利用して、金利0%の分割払いが利用できる場合があります。
Amazon:ポイント還元とセールの魅力
「ポイント」と「セール」を狙うならお得な選択肢です。
- ポイント還元: Amazonポイントが貯まり、次回の買い物に利用できます。
- セールイベント: プライムデーやブラックフライデーなどの大型セールで、iPad本体が割引対象になることがあります。
- 周辺機器も豊富: ケースやフィルムなどのアクセサリも同時に探しやすく、一緒に購入するのに便利です。
- 迅速な配送: プライム会員であれば、お急ぎ便を利用できます。
※注意点:購入の際は、販売元が「Amazon.co.jp」であることを確認すると安心です。
家電量販店 (ヨドバシカメラ、ビックカメラなど):独自のポイントと対面での安心感
「お店のポイント」を貯めていたり、「実物を見て相談しながら」決めたい方におすすめです。
- 独自のポイント還元: 家電量販店独自のポイントが貯まります。貯まったポイントをアクセサリの購入などに充当できます。
- 実機に触れられる: 店頭で実際にiPadを手に取り、サイズ感や操作性を確かめられます。
- 専門スタッフへの相談: わからないことをその場で専門のスタッフに質問・相談できます。
携帯キャリア (docomo, au, SoftBankなど):Cellularモデルとセット契約なら
Wi-Fi + Cellularモデルを通信契約とセットで考えている場合の選択肢です。
- 通信プランとセット契約: iPadの購入と同時にデータ通信プランを契約できます。
- 購入プログラムの利用: 各キャリアが提供するプログラムを利用し、一定期間後に端末を返却することで、実質的な負担額を抑えられる場合があります。
購入経路のメリット早わかり表
購入経路 | こんな人におすすめ | 主なメリット |
Apple公式 | 安心感を最優先する、学生・教職員、最新モデルを確実に手に入れたい | 豊富な品揃え、学割、認定整備済製品、手厚いサポート |
Amazon | Amazonポイントを貯めたい・使いたい、セールを狙いたい | ポイント還元、大型セール、周辺機器の豊富さ |
家電量販店 | 実物を見て決めたい、お店のポイントを活用したい | 対面での相談、独自のポイント還元、実機確認 |
携帯キャリア | Cellularモデルが欲しい、通信費とまとめて管理したい | 購入補助プログラム、通信プランとのセット契約 |
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